製造元:(株)明豊エンジニアリング
アルテック及びアルテックα処理

アルテック処理とは
 弊社アルテック処理とは溶融アルミニウムめっき法であり、鋼鉄を溶融アルミニウムに浸漬することによってアルミニウムを鋼鉄表面に拡散浸透させ、鉄とアルミニウムの合金(Fe-A1)を生成し、さらにその表面にアルミニウムを付着したものです。
 従って、アルテック処理された製品は母材の表面の合金層とその上のアルミニウムに加え、最表面に形成される酸化被膜(Al2O3)の3重の保護によって秀れた耐蝕性を有しています。
 さらに、弊社は業界の常識ではほとんど困難であるとされている鋳鉄からステンレス材に至るまで幅広くこの処理を可能にしました。

アルテックα処理とは
 アルテックα処理とは、アルミニウムによる特殊合金の表面処理です。
アルテックα処理は、合金層を従来不可能とされた寸法精度(+−0.03叉は、処理後のH7,f7)までコントロールできます。Fe-A1合金層(金属間化合物)の特徴を生かした処理法です。

めっき可能金属・不可能金属
可能金属
 Fe,S25C,SCPH2,FCD,SUS、ハステロイ、クローム、ハイニッケル、インコネル、チタン

不可能金属
 亜鉛、アルミニウム、金、銅、真鍮、尚、二相合金

アルテック処理・アルテックα処理の特徴
耐熱性・耐カジリ性 耐蝕性・耐塩害性 耐磨耗性 耐硫性 加工性
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アルテック処理・アルテックα処理の実績
納入実績表 アルテックα処理の使用例

耐熱性・耐カジリ性

 SS材のアルテックα処理で800度まで、十分に使用出来ます。また、ボルト・ナットでは、焼き付きカジリがありません。
SUS304またはSUS310等の材料に処理を施せば1000℃までの環境にも対応できます。
又、繰り返し使用でき、コストメリットがあり、環境に優しい技術です。
実績:石油化学プラント、自動車、原子力関係、海水関係、燃料電池関係、ガスタービン、マグネシュームダイキャストマシン

耐蝕性・耐塩害性

 塩害に対しては、亜鉛めっきと比較して3〜4倍の耐食性があります。SS,SUSに処理することで十分な耐蝕性を発揮します。
アンモニア・硝酸に対しても有効です。(硝酸には、アルテック処理)
酸性では、PH4以上、アルカリ性ではPH13まで使用可能です。海水使用のSUSボルト、ナットではカジリがありません。
実績:石油海上備蓄、燃料電池用部品、原子力関係、架橋

ある架橋から始ったアルテック処理・アルテックα処理のボルト・ナット
 海水のしぶきが直接かかるような場所に設置される構造物の付帯設備としての機械装置や大型橋梁の基礎架台等は従来はSUS材、樹脂コーティング重防蝕の塗装、亜鉛めっき等が多く使用されていました。
そしてこれら据付固定する際に使用されるボルト類は在来工法ですとSUS材が主でありました。特に固定用のアンカーボルトの場合、基礎生コンのレベルより上部ネジ部と100mm〜200mmの深さの箇所が一番腐食が激しく母材の強度が冒されるケースが多く困っておられます。そこで、この部分だけをα処理する事によりメンテ時の取付、取り外し及び点検等が容易になり、工期の短縮にもつながり、アンカーボルトの寿命を延すことが出来るようになりました。画期的な技術である為横浜ベイブリッジの大口径の基礎ボルトを始め、タラップを道路公団より発注を受け、各建築会社(K社・S社・T社)経由で納入されています。
(株)明豊エンジニアリングでは、30年前よりアルテックα処理を行っております。
石油化学プラントの基礎ボルトは、アルテックα処理(素材SS)の指定がなされております。

耐磨耗性

 合金層の硬度は素材に比べ、約5倍の硬度となります。MHV-800〜1,000(素材SSは160、SUS304は210)
コンプレッサーのプーリーをはじめ、自衛隊の艦船のレーダーのシャフトのように非常に塩害のひどい苛酷な条件下での回転ものにも偉力を発揮しています。
実績:艦船、

耐硫性

 硫化ガス(高温ガス)に対しては、優れた耐蝕性を発揮します。
実績:焼却炉、サイクロン、煙突、ダクト類



加工性

 アルテック、アルテックα処理品の溶接は、可能です。
 溶接部の処理層は亜鉛めっきと異なり、昇華する事がありません。
 溶接棒は下記の棒が適当と考えます。
 神鋼ステンレス系溶接棒  TiG溶接(ワイヤー)TGS-309  溶接棒NCA-309
 溶接の場合、メーカーにご相談下さい。

カタログご希望の方は、『株式会社 金杉商工』までご一報頂ければ幸いです。